北麓草水

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みんなの習慣

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真藤舞衣子さん

vol.36 真藤舞衣子さん

料理家

東京の赤坂でカフェ&サロンを経営後、ご結婚を機に山梨県へ移住されました。現在はJR山梨市駅からほど近いところにあるカフェmy-anを経営され、東京と山梨で人気の料理教室を開くかたわら、著書や講演、イベントで食の大切さ、食文化を伝える活動をされています。真藤さんのお店my-anにてお話を伺いました。

日々暮らす中で習慣にしていること、大切にしていることはありますか?

真藤さん
食事面を大切にしています。その中でも特に発酵食品を毎食欠かさないようにしています。
北麓草水
発酵食品というと、納豆や漬け物などが思い浮かびますが、毎食となると難しいのではないですか?
真藤さん
難しく考えなくても、日本の調味料は発酵食品です。醤油、味噌、酢、また塩糀などを使うことで、発酵食品を簡単に食事に取り入れることができます。発酵調味料は酵素の働きでデンプンを糖に分解し、タンパク質をアミノ酸に分解してくれます。発酵調味料を使うことで、うまみ、甘みが増して、柔らかく風味がよくなるのです。手作りの発酵調味料のおいしさは格別です。毎日の食事に取り入れていただきたいですね。
北麓草水
真藤さんのお店では、手作りの塩糀、しょうゆ麦麹、自然栽培のトマトを使ったトマトケチャップなどが販売されています。
真藤さん
例えば、私の一日の食事でお話すると、朝食はごはんに納豆とお味噌汁。ここでは納豆と手作り味噌が発酵食品ですね。昼食がパスタなら、味付けを塩のかわりに塩麹を使います。サンドウィッチのゆで卵も、塩麹で和えるようにします。お肉も塩麹につけ込んでおいて、調理した後は大根おろしと和えたり、組み合わせでより消化吸収をよくすることができます。
北麓草水
文中の写真はこの日のmy-anのランチメニュー。自然栽培の発芽玄米のごはんに、丸鶏のスープか味噌汁、野菜のおひたしや和え物、豆腐の麦麹など、9種類もの副菜の中から3点を選びます。どれも素材の味が生きていてとても美味しくいただきました。
真藤さん
夜にはお米は食べずにおつまみを数点、野菜、魚を中心にいただきます。そして、冬は食事といっしょに日本酒を楽しむことが多いです。冬になると、各地の純米酒の地酒を毎年20~30本買い込んで、その日の食事に合わせて飲むお酒を選びます。もちろん、ワインも日常的に楽しみます。ワインと食事の組み合わせを考えたり、新しい料理を試したり、主人とワインやお酒の話をしていると、時間がいくらあっても足りません。
北麓草水
真藤さんのご主人はぶどうの生産者さんであり、山梨のワイナリー四恩醸造の醸造家小林剛士さんです。北麓草水の商品の原料となる、ぶどうの葉などを供給していただいています。お酒も発酵の力で作られますし、料理との組み合わせで何倍にも楽しさと、美味しさが広がりますね。
真藤さん
料理の組み合わせやそれらに合わせるお酒などで、食べることを楽しんでほしいと思っています。食べる楽しさを知ったら、さらに手作りすることで、食の楽しさが広がります。手作りの大切さも伝えたいです。手作りすることで、素材のこと、野菜が作られている産地のことにも考えが及ぶようになると思います。大切に作られた野菜をいただくのだから、無駄にしないで全て食べきりたいですね。農薬を使わずに育てられた野菜なら、安心して皮ごと全部いただくことができます。大切な水も無駄にしないように、野菜や食器を洗うときも、ためた水で洗い最後に軽く流すなど、一昔前なら当たり前にされていた日常のことも、食文化として伝えていきたいと思っています。
北麓草水
食からつながる世界は大きいですね。真藤さんは南部地方の郷土料理「ひっつみ」をひろめる活動もされていますね。
真藤さん
親類が青森県の三戸に住んでいて、私が子どものころから毎年、地粉で作った「ひっつみ」を送ってくれていました。それがとてもおいしくて、自分のお店を始める時に「ひっつみパスタ」や様々なアレンジで「ひっつみ」を皆さんに食べていただきたいと思ったことがきっかけです。「ひっつみ」は、粉と塩と水だけでできているとてもシンプルな食べ物で、同じようなものが麺やパンとして世界中にあります。生地さえ作っておけば、ゆで時間7分でうどんやパスタになります。忙しい時なら茹でた「ひっつみ」を市販のパスタソースや作り置きしたトマトソースで和えるだけで、手をかけたような食事になります。もちろん鍋や汁物に入れていただくのも、定番でとても美味しいです。
北麓草水
生地を作り置きして、さまざまな料理にアレンジするという発想はありませんでした。工夫次第で短い時間でも豊かな食卓になりますね。真藤さんは、京都のお寺で1年間生活をされていますが、どのような目的をお持ちだったのですか?
真藤さん
京都の大徳寺内塔頭 龍光院に1年間住み込みでおいていただきました。きっかけは、料理の勉強のためにフランスへ留学したいと考えた時に、日本の文化を何も知らないことに気が付きました。それでご縁のあったお寺にお世話になったのです。掃除、土木作業、畑仕事などをさせていただくことで、季節の流れを肌で感じ、作物には旬があることを実感させていただきました。
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その他に習慣にされていることはありますか?

真藤さん
市販の薬、新薬は飲まないようにしています。例えば、風邪をひいて喉が痛い時や、咳が出る時には、蜂蜜大根(大根を蜂蜜漬けにしたシロップ)を飲みます。梅番茶、甘酒、養命酒なども少し疲れた時に飲みます。健康維持には体を温めて、血行を良くすることが大切なので、体のツボを押しながら自分でケアをするようにしています。そして睡眠はしっかり取るように心がけています。
                    
北麓草水
まさに医食同源の暮らしを実践されていますね。今回伺ったお話の内容は、真藤さんのご著書で詳しく読んでいただくことができます。また、10月には新刊「ボウルひとつで作れるSCONE AND CAKE(主婦と生活者)「ざくざく焼き菓子」(文化出版局)が発刊されました。

お話を伺い、食の大切さを改めて考えさせていただきました。食べることが内包する広い大きな世界、人と人とのつながり、環境のこと、そして次世代のことにまで思いを巡らせ、お仕事をされていることに大変感動し、見習いたいと思いました。まず今日の食事を大切にしようと思います。ありがとうございました。

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