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    vol.62

    tocoro cafe/十五六 店主

    上村雅一さん・直子さん

    出張カフェ・オリジナル焼き菓子販売

    エンジニアとして企業で働いた後に、茶道のように一杯ずつ珈琲を点てて提供するスタイルのtocoro cafeを開店した上村さん。その気さくな人柄と美味しい珈琲、自然素材に囲まれた美しい空間で注目されました。2014年に閉店した後は、出張カフェとしてさまざまなイベントや展示会で美味しい珈琲とお菓子を届けていらっしゃいます。近年はトークセッション、クッキングスクールでの講座などで、経験されたことや志を伝える活動もされています。そんな上村さんご夫婦に日々の習慣についてお話を伺いました。

    日々暮らす中で習慣にしていること、大切にしていることはありますか?

    • 直子さん

      イベントでの出張カフェの仕込みのため、アトリエの厨房でお菓子づくりに集中する日々で、体の一部を酷使することが多いのです。そのため、一日の仕事が終わると体のバランスが悪くなったり、体がこったりしてしまいます。次の日に疲れを残さないように、入浴時は湯船にゆっくり浸かって体の芯から温まり、寝る前にストレッチをするようにしています。

      北麓草水

      お風呂の温度や浸かっている時間はどのくらいなのですか?
    • 直子さん

      お湯の温度は高すぎると長く入っていられないので、冬は39℃くらいだと思います。夏の暑い季節は36~38℃と少し低めかもしれません。その日の体調や天候で気持ちよいと感じる温度で、温まったと感じるまで入ります。だいたい20分くらいでしょうか。

      北麓草水

      お風呂から出た後にストレッチをされるのですね。
    • 直子さん

      気になっていた腰痛と肩こりが解消しました。お風呂に浸かって温まると、体がやわらかくなるのでストレッチも気持ちよくできます。お風呂から出た後に、顔と体を化粧水などでしっかり保湿して、髪をドライヤーでしっかり乾かしてからストレッチをはじめます。北麓草水のボディケアエマルジョンを体の保湿に使っています。足先までマッサージをしながらつけるのですが、その動作も足と体を伸ばして、ストレッチをしながらつけるようにしています。

      北麓草水

      顔も体も保湿ケアしながら、マッサージやストレッチができれば一石二鳥ですね。
    • 直子さん

      ボディケアエマルジョンをつけることで、マッサージのすべりがよくなるうえに、自然の香りでとても癒されます。

      北麓草水

      マッサージやストレッチはどのようなことを意識してされているのですか?
    • 直子さん

      ネットなどでストレッチのポーズや方法を調べて、自分に合いそうなものを組み合わせて、その時の自分の体の調子に合わせてしています。毎回するのは足の付け根をほぐして鍛える屈伸運動と、立ち上がってウエストをひねるストレッチです。時間にすると全体で15分くらいです。体中のめぐりがよくなって、体が温まりとてもよい気持ちになります。
    • 雅一さん

      どんなに忙しい日でも毎日しっかりやっていて感心しますね。

      北麓草水

      ストレッチをされるようになって何か変化はありましたか?
    • 直子さん

      一日の流れができました。ストレッチを終えると一日が終わったな、と気持ちを切り替えられるようになりました。体のめぐりがよくなって気持ちも体もリラックスして、その後は何もせずに眠ります。

      北麓草水

      直子さんにお話を伺っている間に、雅一さんはカフェラテを淹れてくださいました。この日訪れた完成したばかりのアトリエは、カフェをオープンした時から使っているというエスプレッソマシン、白いポットなど必要なものが数点置かれていて、白木と白壁のシンプルな美しい空間です。13年使っているというマシンはピカピカに輝いていて、まるで新品のようです。毎日仕込みや新しいメニューを研究している厨房もピカピカに磨かれていて、道具や環境を大切にされる上村さんの姿勢と、準備に惜しみなくエネルギーをかけるお仕事ぶりを感じました。そして、淹れてくださったカフェラテは、やわらかく細やかなミルクがふんわりとエスプレッソの上に注がれた、今までにいただいたことのないおいしい一杯でした。

    その他に大切にしていること、習慣にしていることは何かありますか?

    • 直子さん

      毎日お茶の時間を持つようにしています。特に時間を決めているわけではなく、私が「お茶を飲みたいな。」と言い出した時や、主人が「お茶にしようか。」と声をかけたりした時がお茶の時間です。
    • 雅一さん

      毎日二人で仕事をしているので、仕事の合間であったり、一日の終わりだったり、時間やシチュエーションはまちまちですが、毎日必ずお茶の時間はありますね。その日その時の気分で、ミルクティー・ラテ・珈琲・緑茶とさまざまなお茶でそれに合うお菓子を少し。夜に珈琲やラテを飲むときもありますね。

      北麓草水

      夜にコーヒーや緑茶を飲むと眠れなくなったりしませんか?
    • 雅一さん

      確かにカフェインを多く含むので、夜に飲むと頭が冴えて眠れなくなると言われていますが、あまり既成概念を持っていないので、夜中でもまだ一日の終わりでない日もあって、楽しいと朝まで起きていることもあります。自分の中では眠るまでが今日という感覚なのです。

      北麓草水

      時計が示す時間だけでなく、ご自分の時間の流れをお持ちなのですね。既成概念にとらわれすぎずに自由に生きていらっしゃるのですね。
    • 雅一さん

      世の中に自分を無理に合わせなくても、自分に誇りを持って生きることが大切だと思っています。僕自身も何度も挫折や失敗を経験して今に至っています。人と人との繋がりで、今ここにいる幸せを感じて毎日を生きています。先が見えずに落ち込んでいる人に「大丈夫。」と言ってあげられる人になりたいと思っています。
    • 直子さん

      カフェをはじめる以前にも、休日には私の友人が我が家を訪れていました。そんな時も友人の話を聞いて相談相手になっていましたね。
    • 雅一さん

      そうだね。そんな時に、当時カフェで話題になっていたカフェラテをつくって出したらとても喜ばれて、次はもっと喜ばせたくて淹れ方を研究しましたね。休日は何ヶ月も先まで、誰が来るかで予定が埋まっていましたね。

      北麓草水

      お二人の温かいお人柄を感じるエピソードですが、大変ではありませんでしたか?
    • 雅一さん

      人のことで悩めるのは幸せなことだと思います。自分のことで精一杯の状況にある時は、人のことまで考える余裕はありません。相手のことを想える状況にあることは恵まれていて幸せなことです。人に気持ちをうまく伝え、喜ばせるにはどうしたらいいのかを一生懸命考えます。おいしい珈琲を研究することも人に喜んでもらいたいからなのです。

      北麓草水

      お二人でお茶の時間を持つことで、何かよいことはありますか?
    • 直子さん

      お茶の時間が一日の区切りや気分転換になりますね。

      北麓草水

      仕事をしながらだとゆっくり話せなかったことや、説明が足りなくて気になっていたことなど、お茶を飲みながら話し合うようにしています。気になることは、その場で解決するようにしています。そうすることで自分自身もお互いの間も風通しがよくなって、よいことは素直にすっと入ってきて、悪いこともすっと流れるようになると思います。
    • 雅一さん

      仕事をしながらだとゆっくり話せなかったことや、説明が足りなくて気になっていたことなど、お茶を飲みながら話し合うようにしています。気になることは、その場で解決するようにしています。そうすることで自分自身もお互いの間も風通しがよくなって、よいことは素直にすっと入ってきて、悪いこともすっと流れるようになると思います。

      北麓草水

      今後tocoro cafe の珈琲やお菓子をいただきたい方はどこで活動予定を知ることができますか?
    • 雅一さん

      ブログとインスタグラムで活動の様子や予定をお知らせしています。また、ホームページからメールアドレスを登録していただくと、月に数回程度ときどき届くメールマガジンtocoro便でお知らせを送らせていただきます。

    上村さんと北麓草水との出会いは、北麓草水の森のワークショップにご夫婦で参加してくださったことでした。朝から雨の降る寒い秋の日だったのですが、ワークショップ中も休憩時間も参加者の皆様どうしの会話が弾む和気あいあいとした会でした。そんな中で、上村さんご夫婦ともお話をさせていただき、今回改めて取材をお願いしてお話を伺わせていただきました。はじめてお会いした時の気さくで温かな印象のお二人は、珈琲とお菓子とお茶の時間を通じて、生きることのすばらしさや人のやさしさを伝え届けている伝道師のようだと感じました。一杯のあたたかなカップの中にあるのは、エスプレッソのよい香りとふわふわのミルクが混ざり合う、自分に贈られた人生のおいしさなのかもしれません。ありがとうございました。そしてごちそうさまでした。