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    vol.110

    ヨギーニ・ライフコーチ

    山口夏生さん

    Harmonia your place主宰

    自らの経験を通して、自然体で自分が心地よくいられることの大切さを実感されてきた山口さん。心と体の繋がりに着目し、ヨガとコーチングを組み合わせた独自のプログラムを提供されています。変化や重要な選択を迫られることの多い、同世代の女性たちへのサポートは、ご自身も重要性を感じていらっしゃるそうです。山口さんのご経験や日々の習慣について、お話を伺いました。

    Q,日々暮らす中で習慣にしていること、大切にしていることはありますか?

    • 山口さん

      「話をすること、相手の話をよく聴くこと」を大切にしています。

      北麓草水

      話を聞いてもらうには相手が必要であり、話を聞くとそれに対して、何か返さないといけないような気がしてしまいます。ただ話を聞くと言うこと、聞いてもらうということは、なかなか難しいような気がします。
    • 山口さん

      その通りです。相談をして相手にアドバイスや答えを求めるのではなく、話したいことをただそのまま、聴いてもらうことが大切だと思っています。自分の話をするより先に、まずは相手の話に耳を傾けることを大切にしています。相手が「聴いてもらえた」という体験をすると、自然とこちらの話を受け止めてくれるようになると感じています。特に、身近な存在である家族に話を聴いてもらいたいときは、「今は、ただ聴いてほしいだけだよ」と伝えてから話をしたりします。

      北麓草水

      話をして聴いてもらうことは、どんなよいことがあるのでしょうか?また山口さんご自身は、そのことによって何か変化はありましたか?
    • 山口さん

      日常の出来事の中で、心に引っかかっていたこと、嬉しいと思ったこと、小さな違和感を感じたことなど、とるに足らないと思っていたことが、誰かに話すことで自分は何を大切に感じて、どんなことに価値を見出しているのかなどに自分で気がつくのです。自分の内面や感情をアウトプットすることで、自分で自分の気持ちを受け止められるようになりました。自分で自分自身を理解することに役立っていると思います。

      北麓草水

      考えてみると、自分で自分のこと、本当の気持ちをどれだけわかっているのだろうと思います。ひとりで自分自身と向き合うことは、難しいですね。
    • 山口さん

      そうですね。話を否定せずに、ただ聴いて受け止めてくれる相手がいることで、安心して素直に正直に話すことができるのです。自分でも気づいていなかった本当の気持ちを知ることになり、自分で自分自身を発見していくことになります。そして自分は自分のままでいいのだと、感じることができるようになりました。家族や友人同士で相手の話を聴くということを実践してみると、自分と相手をより尊重できるようなり、信頼感も増したように思います。

      北麓草水

      それはとても素晴らしいことですね。私も是非試してみたいと思います。「話をすること、相手の話をよく聴くこと」を大切にされるようになったきっかけがあれば、教えていただけますか?
    • 山口さん

      傾聴の講座を受けたことがきっかけです。話をそのまま聴いて受け止めてもらうことの重要さを知りました。自分を肯定的に受け止め、ありのままの自分でよいと自分を受け入れられるようになりました。家族や社会の中で生きているうちに、無意識に周りが求めるように行動して、本当の自分とずれが生じてくることがあると思います。話を聴いてもらうことは、心の深いところにある、自分の本心に出会い気づくことに繋がっていきます。

      北麓草水

      山口さんの提供されているプログラムも、そのような考えにも基づいていらっしゃるのですか?
    • 山口さん

      はい。私たちは幸せに生きるためのものを、自分の中に全て持っていると信じています。そのことをご自身で気づくことができるように、ヨガとコーチングを組み合わせて、目の前の人の内側に光を当てていく、そのお手伝いをすることだと思っています。

    Q,その他に大切にしていること、習慣としていることはありますか?

    • 山口さん

      ヨガと瞑想は毎日しています。午前中に1時間から1時間半かけて行なっています。ヨガと瞑想は、自分の生活の一部になっています。今は海に近いところに住んでいるので、夕日が美しい時間に合わせて海岸を散歩することもあります。海からの風に吹かれると、心と体が隅々まですっきりするように感じ、深呼吸をしたくなります。天候の穏やかな季節には、砂浜でヨガをすることもあります。都内に住んでいた時にはなかった、贅沢な時間です。

      北麓草水

      海と空が広がる景色は、気持ちがのびのびしますね。海の近くにお住まいになって、生活に変化はありますか?
    • 山口さん

      外を歩くことが増えて、季節を肌で感じるようになりました。自然に自分の生活にも、その季節の恵みを取り入れたいという気持ちになってきました。初夏には青梅で梅シロップ、冬には柚子胡椒、味噌をつくりました。やってみると難しくなく、美味しい物ができるので、とても楽しくこれからもいろいろ試してみようと思っています。手間と時間をかけて何かをつくることは、自分にやさしくしているような感覚になります。自分と自然、生活と仕事、食べること、生きること、以前は別々のもののように感じていたことが、全て繋がっているのを感じるようになり、それも心地よく心の安定と自信に繋がっていくように思っています。

    お仕事、プライベートとご自身のスタイルをつくられて、生き生きと輝いていらっしゃる山口さんも、かつては、仕事でもご自身にも自信を持つことが出来ない時期を過ごされたそうです。以前のご自身に、自分には何もないという思いではなく、自分がすでに持っているものに気づいて、自分の気持ちに素直にやりたいことをすればいいんだよ。と伝えたいとお話しくださいました。そんな経験をお持ちの山口さんだからこそ、クライアントに寄り添ったプログラムの提供が可能なのでしょう。毎日の対話の中でも「話すこと、相手の話をよく聴くこと」の大切さを意識していきたいと思いました。ありがとうございました。