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    vol.111

    会社員

    千葉和将さん

    松山油脂富士河口湖工場 工場長

    北麓草水の商品を製造している松山油脂富士河口湖工場は、富士山の北側の麓にあります。富士山の伏流水が豊かにあり、松、山桜などが自生する自然豊かな土地です。松山油脂の自社ブランド、北麓草水、マークスアンドウェブの商品を日々つくっている工場です。その富士河口湖工場で4年前から工場長を勤める千葉さんに、日々の習慣や仕事で大切にしていることについて、お話を伺いました。

    Q,日々暮らす中で習慣にしていること、大切にしていることはありますか?

    • 千葉さん

      毎日の仕事に関してですが、全てお客様に届いた時のことを考えて仕事をしています。特に衛生面には神経を使います。何一つ省くことなく、おろそかにすることはできません。

      北麓草水

      工場に伺うと、製造現場は整理整頓されていて清潔です。その考えが働く人全てに行き渡っているように感じます。富士河口湖工場では様々な製品をつくられていて、物流センターやラボラトリーもありますが、工場長のお仕事とはどんなことなのか、簡単にお話いただけますか?
    • 千葉さん

      工場長の仕事は一言でいうと、みんながなんの不安もなく仕事ができるようにする、裏方の仕事だと思っています。これだけ広い工場で様々な現場がありますので、毎日どこかで予測していなかった突発的なことが起こります。そのひとつひとつに対応して、みんなが不自由しないようにすることが、日々の大切な仕事です。そして責任ある立場なので、当たり前のことですが自覚を持って行動するようにしています。また、以前よりも長いスパンで先のことを見通したり、考えたりするようになりました。大変ではありますが、やりがいを感じて、毎日が楽しく充実しています。

      北麓草水

      富士河口湖工場では、製造時に釜を温めるボイラーの熱を利用して、事務所、食堂、会議室、更衣室などの暖房に使っています。取材に伺った数日前からそのボイラー設備の不調で、暖房が使えなくなっていたのを、千葉さんと設備に詳しいスタッフが原因を突き止めて、応急処置をして数日で使えるようにしたそうです。

    Q,その他に大切にしていること、習慣としていることはありますか?

    • 千葉さん

      子どもの時から大学を卒業するまで、ずっと野球をしていました。今でも野球観戦が大好きです。特に高校野球が好きで、地元山梨県の県大会などが開催されている休みの日には、私の母校か、息子の通っている学校の試合を見に行ったりしています。

      北麓草水

      千葉さんご自身、今はスポーツなど続けていらっしゃることはありますか?
    • 千葉さん

      それが、今はなくて。仕事ではデスクワークをしている時間が長いので、日常でできるだけ体を動かすように意識しています。

      北麓草水

      例えばどんなことをされているのか、教えていただけますか?
    • 千葉さん

      ストレッチと筋トレをできるだけ毎日しています。腰痛の症状があったのですが、筋トレを続けたら症状が改善したので、疲れていてもさぼれないですね。プランクで体幹を鍛えて、その後足を上げる腹筋と体を起こす腹筋をそれぞれ20回、それを2セットするようにしています。

      北麓草水

      1日の中でいつトレーニングをされていらっしゃるのですか?
    • 千葉さん

      家に帰ってからお風呂に入る前か、朝のひとりで過ごす時間です。

      北麓草水

      お忙しい毎日の中で、時間を決めて続けていらっしゃるのですね。朝のひとりで過ごす時間というのは、早起きをされているのですか。どのような時間なのかお話を聞かせていただけますか?
    • 千葉さん

      毎朝、高校生の息子を車でスクールバス乗り場まで送っています。帰宅すると時間のロスになってしまうので、そのまま出社して会社(富士河口湖工場)に着くのが7時少し前になります。始業までしばらく時間があるので、ひとり静かな時間を過ごしています。車を降りて歩きながら、その日の気温、湿度、季節の変化を肌で感じます。ひとりで過ごす自由な時間は、心や時間に余裕がないと感じ取れないことや、普段見逃してしまいがちなことに気づくことができるようです。工場の周りを散歩しながら、見回りをして、これから始まる1日をイメージして考えを整理しています。私たちがつくっているせっけんは、温度や湿度の少しの違いでも、乾燥の状態が変わります。乾燥管理には自然の変化がとても影響を与えます。せっけんづくりは、生きもののような一面があるのです。ものづくりをする上でも、朝にその日の空気の状態を肌で感じることは、大切だと思っています。この富士河口湖工場と山梨物流センターでは、現在合計で約150人のスタッフが働いています。たくさんの部門があるので、月に一回行なう全体会議で顔を合わせるだけのスタッフも多くなってしまいます。できるだけ工場のいろいろな現場を歩き回って、スタッフに声をかけて、会議で話す堅苦しい言葉ではなく、リラックスした雰囲気で言葉を交わすように心がけています。みんな何かを感じながら毎日仕事をしていると思うので、ひとりひとりを尊重して、相手の考えや感じていることを一旦素直に受け取って、それから自分なりの考えを伝えるように心がけています。自分は認められ、必要とされていると感じながら、働いて欲しいと思っています。

    松山油脂株式会社は、東京都の墨田区と山梨県の富士河口湖町に自社工場があります。荒川に近く、古くからものづくりの町である墨田工場と、富士山の麓にある富士河口湖工場。風土、歴史が異なる土地で、距離は120km標高差1000m離れていますが、ものづくりではしっかりつながって、毎日使う商品を確かな品質でつくり続けています。手の中に収まる小さなせっけんは、つくり手たちの思いから生まれる努力や日々の積み重ねの結晶のようなものだと感じる取材になりました。ありがとうございました。